好きになった人、愛した人。
☆☆☆

あたしが奈生のベッドの横で寝てしまったのだと気づいたのは、翌朝になってからだった。


看護師さんの声で目が覚めて、真っ白なベッドが目に映った。


奈生は先に起きていたようで「おはよう」と、笑顔を浮かべた。


「お、おはよう」


朝から好きな人の笑顔を見れることにドキドキしながら返事をする。


昨日は夜まで奈生と色々な話をした。


好きな食べ物、好きな音楽。


嫌な思い出や、嫌いなものについては一切話さなかった。
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