好きになった人、愛した人。
そうと知ると嬉しくなる。


もう、あきらめているのだと思っていた。


あたしが太一のすべてを奪ってしまったと思っていた。


でも、太一の中では今でも変わらない夢が熱を持っていたのだ。


「今すぐにできる職業じゃないだろ」


叔父さんが、厳しい口調で言った。


叔父さん自身、不安定な職業についているのだから理解があるハズだけど、なぜか太一には厳しい。

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