好きになった人、愛した人。
そして痛みと同時に合わさった体に、切なさが込み上げてくる。


2人の息遣いと熱がまざりあい、あたしが奈生で奈生があたしになったような感覚に陥る。


1つになるということはこんなにも生生しく、そして感情的なのだと初めて知った。


あたしも奈生も、涙は出ていなかった。


でも、2人ともその行為中ずっと泣いていたように思った。
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