好きになった人、愛した人。
いくら時間がかかってもいい。


譲れな気持ちさえ持ち続ければ、どんなに困難な夢だってきっとそれは現実になる。


そして、「あっ」と、思わず声をあげて、あたしはその場にまたも立ち止まってしまった。


《チハヤ、どうした?》


何事かと慌てるような奈生の声。


「あたしのお菓子に足りないもの、なにかわかったわ」


《はぁ?》



「ありがとう、奈生! 明日絶対にあたしたちうまくいくと思う! ううん、うまくいく!!」
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