好きになった人、愛した人。
あたしはいつもの椅子に座りながら、「まぁまぁかな」と、曖昧に頷いた。


叔母さんも、いつものように隣に座りながら「


そう。初めてのバイトだものね、疲れたでしょう?」


と、言う。


確かに、どっと疲れが押し寄せてくるような気がする。


いつも以上にお腹もすいていて、レンジアップしないままのハンバーグを口に運んだ。


「暖めたらいいのに」


「冷めててもおいしいよ」


その時、キッチンのドアが開いて叔父さんが入ってきた。


「あら哲司さん。一区切りついたの?」
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