好きになった人、愛した人。
そんな疑問をくみ取ったように、また奈生は口を開いた。


「退院してからチハヤの家行ったんだ」


「うちに?」


「あぁ。チハヤの言っていた従兄のことも気になって。挨拶してきた」


「挨拶って……あたしがいないのに!?」


「当たり前だろ?」


当たり前って、そんな、好き勝手して!!


「みんないい人じゃん」


「まぁ……そうだけど」
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