好きになった人、愛した人。
久しぶりに見る家につくと、奈生は玄関に入らず裏庭へとまった。


「どこに行くの?」


と、聞きながらそのあとについていく。


裏庭は想像よりもずっと広く、真ん中に大きなプレハブ小屋が置かれていた。


奈生は、その前で立ち止まった。


「ここ、俺のアトリエなんだ」


少し自慢するように笑う。


「アトリエ?」


「あぁ」
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