好きになった人、愛した人。
伯父さんは、真剣な顔をして腕をくんでいる。


奈生は、そんな伯父さんの前にひざをついて座った。


あたしも、あわててその隣に座る。


「いつまでもフラフラしていて、心配をおかけして申し訳ありませんでした」
奈生が、深く頭をさげる。


伯父さんは、黙ってその様子を見ていた。


「僕はまだ未熟で、これからも沢山チハヤさんやお義理父さんに迷惑をかけると思います。
でも、チハヤさんへの想いは誰にも負けません。


できれば、チハヤさんとこの先もずっと、一緒に成長していきたいと思っています」
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