好きになった人、愛した人。
そこで、ようやく奈生は顔をあげた。


伯父さんの険しい表情が奈生をとらえる。


「僕に、チハヤさんをください!」


奈生の告白は、あたしの涙腺をゆるがした。


あたしだけじゃない。


叔母さんも目をうるませている。


そして、教会のあちこちから奈生を応援する声が聞こえてきた。


これほどまで、みんなから愛されている。


それを、再確認することができた。

< 384 / 395 >

この作品をシェア

pagetop