好きになった人、愛した人。
小学校の頃、学校の先生に憧れていたときのようなときめき。


なに、考えてるの。


こんな子供に。


年齢差は大したことないけれど、高校と大学では全然違う。


特に、あたしと奈生では生きてきた世界が違いすぎる。


ときめいたって、その先になにかが待っているとは思えない。


「そこ、窓際に立って」


「ここ?」


「そう。西日が調度いい」


そう言ったのが最後、奈生は無言になり真剣な眼差しでペンを握っていた……。
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