好きになった人、愛した人。
そうこうしている間にみんな作業に取り掛かってしまい、あたしは慌てて材料を取りに行った。


もう、どうにでもなれ!


なんのインスピレーションも浮かばないまま、あたしは洋菓子を作り始めたのだった。


そして、数時間後。


「できたっ」


あたしは1つのロールケーキを完成させた。


甘さは控えめで、クリームの中には砕いたクッキーを入れた。


定番のフルーツは一切使わず、砂糖を溶かしたもので格子状の飴細工を作り、それをケーキの上の生クリームにつきたてた。

< 58 / 395 >

この作品をシェア

pagetop