好きになった人、愛した人。
☆☆☆

翌日、大学もバイトも休みだった。


叔父さんは朝からまた部屋にこもりっきり。


「太一に朝ごはん持って行くわ」


叔母さんがお盆におにぎりとお茶を乗せて言った。


「うん」


あたしは頷きながら、出かける準備をすすめる。


特に、どこかへ行くという予定はなかったけれど、美術関係の本を見てみようと考えていた。
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