好きになった人、愛した人。
こけそうにるのをなんとかふんばって、バッグの取っ手を引っ張り合う。
やめて!
これは、大学に入学したときに叔母さんが買ってくれたバッグなの!
そう叫びたいのを必死で我慢する。
実の親が1人息子よりも、姪っ子であるあたしに期待している。
それが太一にとって一番プライドを傷つけられることだから。
いくら部屋から出ていなくても、運動していなくても、男の力にはかなわなかった。
バッグを奪い取られ、中身がグリーンの絨毯の上に散乱する。
やめて!
これは、大学に入学したときに叔母さんが買ってくれたバッグなの!
そう叫びたいのを必死で我慢する。
実の親が1人息子よりも、姪っ子であるあたしに期待している。
それが太一にとって一番プライドを傷つけられることだから。
いくら部屋から出ていなくても、運動していなくても、男の力にはかなわなかった。
バッグを奪い取られ、中身がグリーンの絨毯の上に散乱する。