俺の女

医者 「優しいお嬢さんだね。」



医者は、恋嘩を見て優しい目でそう言った。
それに頷くように、仲間達も恋嘩を見る。



凌介 「ほんっと…」

燵弥 「優しいよなぁ…」

医者 「…よし。次は君達の治療だよ。」



その言葉を聞いて、美蘭が目を見開いて驚いた。



美蘭 「え?していただけるんですか?」

医者 「目の前に傷だらけの患者がいて、診ないわけにもいかないでしょ(笑)」

諒弥 「そーっすよね、すんません(笑)」

美蘭 「お願いします…(笑)」



諒弥が軽く、美蘭が深く頭を下げると、医者はニッコリ笑って、「さてと、」と腰を上げて、ケガの治療を始めた。



―――そして、最後は愁洩の番。



医者 「………」

愁洩 「…どーだ?」

医者 「大丈夫。失明じゃないよ。」

愁洩 「ほんとかッ?!」

医者 「うん。」

愁洩 「よかったぁーw」

医者 「でも大きな傷がついてるけど…どーする?」

愁洩 「あー…いーよ、こんままで。なんかヤクザっぽくね?(笑)」

美蘭 「あんた…ちゃんと敬語使いなさい!!!」

医者 「いいよいいよ(笑)…でも本当にいいのかな?あのままで…」

諒弥 「本人がああ言ってるんで…そのままにしてやってください。」



諒弥が、仲間達のところへ笑顔で走って行く愁洩の背中を見つめながら言った。



美蘭 「でも…一応ちゃんとしてもらったら…」

諒弥 「まぁー男にはプライドがあんだよw」

美蘭 「プライド?」
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