俺の女
愁洩と諒弥を引っ張って、人ごみを掻き分けてプリ機へ向かう。
やばいなぁ〜2人共、暴走族で不良って思えんくらい…優しいねんな♪
…でも2人にはやっぱり好きな子とかおるんかな??
…そんなことを考えながらたどり着くと、集まっていた女子高生がだんだんはけていった。
『あれ?皆逃げてく…(笑)』
あたしがその女子高生たちを目で追っていると、ちょっと不機嫌そうな表情をした愁洩があたしの横に立った。
「はっ。俺ら見てびびってんちゃうんけ?」
…俺らは制服ダボダボで、パンチラ並のめっちゃ腰パンで、髪の毛金パでワックス立て。
香水もつけて、ピアスにネックレス。
手はポケットに突っ込んで…ガニ股で歩いてる。
そりゃーびびるんやろーな(笑)
でも、こいつらは、そんな俺らを怖がらん。
…今までこんな奴おらんかったから…ちょっと嬉しかった。
『でもラッキーやん♪空いててw』
『そーやんなw入ろーw』
そんなことはお構い無しに、ノー天気に機械の中に入ってく2人。
「くっくっくっ(笑)」
「マージ最高やな(笑)可愛ーし(笑)」
「え゛…お前…どっち狙ってんねん?なぁ!!」
諒弥の胸倉を掴んで前後に揺らす愁洩。
諒弥はニヤッと笑って答えた。