俺の女

剛軌「どーすんだよ！恋嘩ﾁｬﾝはまだｯ…」

愁洩　「…あぁ。わかってる…」



ﾊﾞﾝﾊﾞﾝ!!!



「開けろやぁー!!!」



一向に鳴り止まないドアを叩く音と、男達の怒声。
玄関を睨みつけながら、舌打ちをする諒弥。




諒弥　「どっちにしろ…帰ってはくれねぇみてぇだな。」

愁洩　「…美蘭。お前は恋嘩の傍にいてやってくれ。まだ体も完全じゃねぇ。」

美蘭　「うん！わかった！」



美蘭が急いで恋嘩のいる部屋に入って、ドアに鍵を閉めた。



愁洩　「ぜってぇドア開けんじゃねぇぞｯ!!!」

美蘭　「うん！」



美蘭に念を押した後、しばらくドアを見つめ、仲間達に向き直る愁洩。



愁洩　「…おめーら。喧嘩は買うが…まだ恋嘩は治っちゃいねぇ。あんま暴れっと…」

篤諮　「体にひびくな。」

愁洩　「あぁ。…かといって手ぇ抜きゃー…２人が危ねぇ。俺らもケガしてっし。油断は禁物だぞ。」

『うぃー』

諒弥　「あと…あの部屋にいるって気づかれんなよ。部屋のことも気遣わなきゃなんねぇがな。」

愁洩　「あぁ。ぜってぇあの部屋には近づけんな。虎狐の奴らも女がいるとは知んねぇだろ」

罹欹　「あぁ。そーだな。」

膏一　「うーし。行くか。」



愁洩が先頭を歩いて、その後に仲間が続く。

そして、愁洩がドアを蹴り開けた。


ﾀﾞ―――――ﾝ!!!



愁洩　「…お呼びっすかぁ？」

「ふん。やっと出てきやがったか。…腰抜けめ。」