俺の女


美蘭は全てを持って部屋に戻ろうとする。
それを気にしながら、そっと願う劉毅だが…その願いも虚しく。



《気づくなよ…気づくんじゃねぇぞッッッ…》

「ん―――?ありゃぁ…」



1人の男が、美蘭に気づき、他の連中も目で追った。



「女…」

《ッッくそ!!!》

「女が居たぞ!てめぇら!」

美蘭 「!!!!!」



その声を聞いて、美蘭が慌ててドアを閉めて鍵を閉める。



「女捕まえっと…こいつらも本気になんだろ(笑)」

「おーい。誰か行って連れてこいよー(笑)」

寮 「させっかよッ!」



ガンッ!

ドアの前で、足で通せんぼをする寮。



「…どけ」

寮 「どかねぇなぁ…」





部屋に入って、焦った表情で恋嘩に近づく美蘭。



美蘭 「やばい!恋嘩!見つかっちゃった…」

恋嘩 「…!!!」

美蘭 「はぃこれ…。敵…もしかしたら来るかもしれないから…恋嘩はじっとしてて!…てか隠れてて!」



美蘭は、取ってきた物を恋嘩の枕元に置き、部屋にあった鉄パイプを持つ。



恋嘩 「だめだよッ…ケホッ!美蘭も一緒に隠れよッ…?」

美蘭 「いいからッ!隠れて!」



…そのとき、ドアノブを触る音が聞こえた。


―――ガチャガチャガチャ…



美蘭・恋嘩 「!!!!!」
< 116 / 324 >

この作品をシェア

pagetop