俺の女



―――その頃、校門前にいた仲間達が、校舎から出てくる恋嘩の姿に気がついた。



竣 「!!!おい!見ろよあれ!」

肬魔 「恋嘩チャン…???」

歃斗 「なんで男とッ…」

恋嘩 「……あ…」



恋嘩も、仲間達の姿を見つけた。



ヒロ 「あーぁ。まためんどぃことになんぜ?」

カズ 「恋嘩…わかってんなぁ?」

恋嘩 「………」



《昨日も帰ってこないで…みんな必死で探して…心配してたんだよっ!!?》


っ…みんな…ごめんねっ…。



恋嘩は、カズとヒロから離れて、ゆっくり仲間達の傍に近づいた。



鑄 「恋嘩チャンッッッ!!!」

湧愾 「こいつら…いってぇ誰なんだ?!」

臾 「こいつらに脅されてんのかッ?!そーなんだろ!?」

仁 「なら俺らが今ぶっ潰してやっから!!」

亮駕 「戻って来てくれよ!!!恋嘩チャン!」



…恋嘩は、戻りたかった。
今、ここで助けを求めれば、仲間達が2人をやっつけてくれて、あたしは皆の元へ戻れる。
…愁洩と別れたくないのに…別れなくていい。


…でも、今あたしが戻ったら…皆は…



恋嘩 「……ごめんね」

『!!!!!』

恋嘩 「もぅ…皆の所には帰れないの…」

隆峨 「…なんで…?」

恋嘩 「今まで…ありがとぅ…」

雄祐 「恋嘩チャンッッッ!!!」

剄 「待てよッ!冗談だろ!?」

恋嘩 「………ごめんねッッッ」



恋嘩は仲間の間をすり抜けて、カズとヒロと姿を消した…
< 135 / 324 >

この作品をシェア

pagetop