俺の女

美蘭 「……愁洩…?」

愁洩 「なんでおめぇがッ…1人で俺らの命背負うんだよッッ!!!」

恋嘩 「!!!――ッッ…」

愁洩 「なんで…俺らのために…自分を売れんだよッッッ!!!」



愁洩は半泣きで、恋嘩を強く抱きしめた。
…懐かしい、愁洩の腕の中。
もう…二度と戻れるとは思ってなかった…
恋嘩の目にも、涙が溢れる。



恋嘩 「ぅッ…ひっく…(泣)」

愁洩 「1人で…全部抱え込むなって言っただろーがよ……」

恋嘩 「……ッッ」

愁洩 「死ぬなんて考えんな…バカッ!!」

恋嘩 「ッッ…ごめんなさぃッ…(泣)」

愁洩 「―――ッ…おまえがいねぇと…俺…たえらんねぇって…生きていけねぇって…前にも言っただろ…?」

恋嘩 「……ぅんッ…」

愁洩 「お前が死ぬ必要なんてねぇんだよッ!!!…裏切りなんかじゃねぇからッ…だってよ…俺らのこと考えてやってくれたんだろッ…?」

恋嘩 「―――ッッ…(泣)」

愁洩 「でも…こんなことあったら…ちゃんと俺らに言え……俺にッ…俺に言えよ…言ってくれよ!!!1人で抱えんなッ…心配させんなっ……(泣)」

恋嘩 「…ひッく……ごめんなさぃッ…(泣)」



恋嘩も、愁洩を抱きしめた。
< 143 / 324 >

この作品をシェア

pagetop