俺の女


愁洩 「なぁ…恋嘩…返事してくれよッ…」



愁洩は、恋嘩の写真を強く抱きしめた。



愁洩 「逢いてぇよぉ…恋嘩ッ…俺もそっち…いきてぇよッ…(泣)」



ふわっ…

その時、俺の体を誰かが抱きしめた気がした…。


背中が…温けぇ…。

この温かさ…なんか懐かしい気がする…。



「…愁洩?」



…背後から聞こえた、小さな声。
…聞き違えるはずがねぇ。



愁洩 「―――ッ…恋嘩…か…?」

恋嘩 「そうだよ…あたしだよ?」

愁洩 「恋嘩ッ…」



恋嘩に触れようとしたが…俺の手は恋嘩の体をすり抜けた。



恋嘩 「…ごめんね。愁洩…。ずっと1人にしちゃって…」

愁洩 「恋嘩ッ…恋嘩ッ恋嘩ッ!!!」

恋嘩 「泣かないで…?」



恋嘩は、俺の頭を優しく撫でてくれた…。


触れられないはずなのに…なぜか恋嘩の温かさが感じ取れた…。



恋嘩 「…最近愁洩…泣き虫になったねぇ…(笑)」

愁洩 「ッ…だってよぉッ…(泣)」

恋嘩 「そんなに愁洩が泣いちゃってたら…あたし…心配で笑えないよ…。」

愁洩 「――――ッ…」
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