俺の女
「「は?知ってるに決まってるやんけ(笑)あのすげー族やろ?知らん奴のほうがおかしいわ(笑)」」
「その劉毅賊の頭が…俺らやけど?」
「「「…は?」」」
こバカにしたように笑うカズに、諒弥が冷静な表情で言い放った。
…その瞬間、2人の男の表情が一気に変わった。
その2人の顔色を見て、愁洩がニヤリと笑って、自分の背後を親指で指さした。
「んで…後ろにいる奴らがその仲間達w」
「「はあ?!」」
「「劉毅…???お前らそんな奴らの頭とッ…」」
目を丸くしながら、恋嘩と美蘭に視線をうつすヒロ。
美蘭はヒロを睨みつける。
「「…ちッ…」」
『離してってばあー!!!』
カズが舌打ちしながら、恋嘩の腕を軽く持ち上げる。
「てめーら…死にたくなかったら…」
「「……」」
「その子ら離して…とっとと失せろ」
愁洩が鬼のような冷たい鋭い目で睨む。
その殺気に、少し怯んでカズが1歩後ろに下がる。
「「……ちくしょー…」」
そしてカズが恋嘩の腕をブンッと振り離した。
その勢いで前によろける恋嘩。
『わッ…』
「「…これで逃げられたと思うなよ…」」
そう小さく言って、カズとヒロはその場を去った…。