俺の女
―――そして、学校について、テンション高めで教室へ向かう。
教室に入ると、後ろの席で机に顔を伏せて寝ている男の子がいた。
『諒弥くんっ』
美蘭がその人の肩をツンツンと突いた。
それに反応して、眠そうな目で起き上がる。
「んぁっ…美蘭ちゃん、おはよw」
眠そうな目を開けて、微笑む少年。
『おはよーw』
『あたしにはー!?』
恋嘩が諒弥の顔を覗き込むと、諒弥は不敵な笑みを浮かべた。
「あぁ…見えんかった(笑)」
『…それってチビって言ってる!?なぁ!!』
「…じょーだんやて(笑)」
…そんな2人のやりとりを、そばで美蘭がお腹を抱えて笑って見ていた。
この諒弥(リョウヤ)って人は、美蘭の憧れの人♪
大人っぽいオーラ出してる男の子で、クールでちょっと意地悪…
…あたしにも憧れってか好きな人はいるわけやねんけど…まだおらんなぁ…
「…誰探してんのー?(笑)」
キョロキョロ教室を見回していると、諒弥がニヤッと笑って面白そうに言った。
『べっ…別にっ??』
「…あいつなら、もー来るんちゃう?便所やし。」
…そう言った瞬間、ドアが開いて、テンション高めの派手な男の子が入ってきた。
「うぃ〜す☆」
「おw帰ってきた〜」
来たっw
この人があたしの憧れの人ww
どこか幼い面影があって、生意気なとこもあって…結構な意地悪者。
『恋嘩!!挨拶しといで☆』
『う…うん///』
美蘭に背中を押されて、トコトコとその男の元に歩いて行く恋嘩。
『おはよー愁洩!!!』
「あ?…あぁ!恋嘩!!おはよw俺に話しかけてくる女子とかおらんし誰か思たわ!」
ニカッと笑って、愁洩はズボンのポケットに手を突っ込みながらこっちに歩いてきた。