不機嫌な果実
「今日朝練は?」

「ん?あ~、今日はコーチ不在で、

朝練休み」

「そうなんだ~」


「・・・」

・・・

いつの間にか、凌也を追い越していた私たち。

話に花を咲かせてたせいか、

全然気が付かなかった。


「凌也、今朝も不機嫌マックスだな」

そう言って笑う恭治。

「そうなの、こんなのがお隣さんなんて、

最悪でしょう?」

チラッと凌也を見て、

またすぐに前を向いた。

…ビクッ。

後ろから、物凄い殺気が。

・・・

ソ~ッと、振り返ると、

私を睨んでる凌也。

・・・何でかな?

昔は驚くほど、仲が良かったのに。

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