7分の1のスキ。
アメジストのカケラ
「…なに…………コレ。」
酷い自分の顔が写った鏡を前にして声を絞る。
昨日は、そのまま家に帰ってからベットに潜り込んでそのまま1日を過ごした。
おかげでメイクが布団でこすれたのか、顔は、ゾンビのようにボロボロになっていた。
自分で見ても怖いんですけど…
「なんでまた、次々と災難が………」
…まぁ、これはあたしのせいか…
「うっわ!お姉がゾンビみたいになってるーーー!」
3コ下の妹が洗面所に入った途端、相変わらずのでかい声で言った。
ほんと声がでかいってやつ、遺伝だよなー…
そんなことを考えながら妹に向かって「うるさいなー」などと言い、メイク落としをコットンに含ませる。
今から落としますから静かにしてください。
「お兄ーーーーー。お姉がゾンビ化したぁーーーーー」
そしてなぜ兄を呼ぶ。
「だっはっはっはっはーっ、ひでー顔。」
妹に呼ばれて来た1コ上の兄がまたまたでかい声を張り上げて、笑う。
もぉ、みんな朝からやめてよー…
うるさい兄妹を無視してメイクを落としていく。
「何? またケンカ?」
兄がニヤニヤしながら聞いてくる。
「誰と…?」
わからないフリをするあたし。
兄は、あ?と小さく声をだし、壁に手をかける。