7分の1のスキ。



そう言って、三木くんがあたしの手をとった。

そのまま教室を出て、廊下を歩いた。


教室の外には人がいっぱいいたけど、三木くんはどんどん進んで行く。



やっとのことで人混みを抜けた後、あたしたちが向かったのは、中庭。


そこは静かで、人もほとんどいなかった。

三木くんは、あたしを隅っこに座らせる。その隣に三木くんが座った。


あたしは膝に弁当箱を乗せて、食べ始める。

三木くんは購買で買ったらしいパンを食べる。


「上原、弁当?」


もぐもぐ、とパンを食べながら三木くんが言う。

「うん、そだよー」

「いーなー」

「へ?」

「ちょーだーい」


ふにゃりと笑って、身を乗り出して来る。

えっ…ちょ…

あたしの心臓が早く動きたし、顔に熱が昇る。





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