7分の1のスキ。
「奏太ッ!」
喉の奥から絞られる声。
あたしの声で、やっと交わる二つの視線。
「ちづる………」
ぁ、あたしこの声ほんとすき。
…でもね
「あたしねっ!」
「…っ、あたし」
喉の奥がきゅってなって。
心が痛い。
「…あたしね、奏太の事…」
「好きだったよ…」
そう。
それはもう過去形なの。
「え………_____」
やめて。
そんな顔しないで。
別れようって言ったの、奏太じゃない。
「でも、考えたんだ。…あたし、前に進めてないやって。
奏太にまかせてばっかで…ぜんぜん……ッ」
奏太の顔が涙で霞んで見えない。
そんなこと、気にせず溢れてくる涙。
「進めてなかった……っ」