空が泣いた。
「あ。花、今日さ、放課後ヒマ?」
「え。うん、大丈夫だよ」
「ならさ、一緒に体育館でやる、バスケの試合見に行くよ」
「え?試合・・・??」
私が通っている城星高等学校は男子バスケが強い事で有名。
そのせいか、学校で行われる練習試合でさえも、
大勢の人が体育館に来る。
「永井先輩っているでしょ?」
「・・・ごめん、誰?その先輩」
「え。知らないの!?あんな有名な先輩を!?」
「う、うん・・・。ごめんね」
「はぁー・・・。もう、しっかり聞いてよ?」
なっちゃんの話だと、
城星高校男子バスケ部のエースでその上、
運動神経抜群、頭脳明晰、イケメンで、
他校にまでファンクラブがあるという、
ここら辺ではすごく有名な先輩ということ。
「この学校にもファンクラブがあって、アタシ、会員だよん」
「えっ!?そ、そんなにすごい人なの・・・?」
「うん。まぁ、今日、本人を見たらわかるから」
「そっか。じゃあ、楽しみにしとくね」