空が泣いた。
『2-B 葉山 夏樹。2-B 葉山 夏樹。至急、職員室まで』
―ピンポンパンポーン―
あれ・・・??
なっちゃんの呼び出し・・・??
「え。アタシ??ってさっきの声、小川先生だったよね!?」
「うん。小川先生だったね。行かなくていいの?」
「行く行く!!あ、ゴメン!押してあげられない!」
「そんなこといいよ。早く行ってきな」
「ありがとー!!!大好き花っ!!」
私に向かって盛大な投げキスをしながら体育館を出てくなっちゃん。
試合が終わったばかりでまだ賑やかな体育館内。
「もう少し、落ち着いてから帰ろうかな」
「っよ、花乃。久しぶりー」
「あ。倉田くん」
倉田 祥太くん。同級生でバスケ部所属。
前に付き合ってたこともあるけど、今は別れてしまった。
「試合見に来てくれたんだ」
「別に倉田くんを見に来たわけじゃないよ?」
「え。てっきり、俺見に来たのかと思った」
「なっちゃんに誘われて初めて見に来たんだ」
なんか、倉田くんと喋ったのは久しぶりな気がする。