空色の恋
Prologue
「うわぁ空がオレンジ色だぁ」
歩道橋の上
小さな少年の声にあたしは空を見上げた
「きれい・・・」
ついそう言いたくなるそんな夕焼け
あなたに出会ったのはこんな綺麗な空の下じゃなかったね
ボロボロのあたしの心を見透かしたような
厚い雲に覆われた
涙のような雨が降った空
そんな空の下であたしはあなたに出会った
あなたは澄み渡った空のような心を持ってた
あたしは澄み渡った空のような心を作ることに必死だった
本当はそんな素敵な人間じゃないってバレるのが怖かった