空色の恋
それから1週間がたったころだった
「え?」
紫歩の言葉に聞き返す
「だから
龍輝くん彼女出来たって」
聞こえてた
でも聞きたくなかった
彼女
かのじょ…?
「澄空?」
「ん?
あーそうなんだ
へー…」
「大丈夫?」
「何が?
大丈夫に決まってるじゃん
関係ないし」
うそ
本当は泣きたい
大丈夫?って聞くくらいなら言わないでよ
知らない方がまし
「ちょっとトイレ行ってくる」
あたしは部室を飛び出した
いつの間にふりだしたのか
外は雨だった
あたしの代わりに空が泣いてくれていた