空色の恋
校長室のドアノブに手を伸ばしたとき
「失礼しました」
沙織先輩とそのお母さんらしき人が出てきた
「沙織先輩」
あたしの顔を見ると先輩は顔をしかめた
そして
「この子が柊澄空」
隣の女の人に言った
あたしは頭を下げる
「あらっ
行く手間が省けてよかったわ
うちの娘が悪いことしたわね
でもたかがレイ……「お母さん車行ってて」
沙織先輩が女の人を睨む
「はいはい」
何だろう
この違和感
親なのに
親じゃない