空色の恋



「もう知らなぁい」


あたしは永遠の腕から逃れて

再び水槽に張り付く



真っ青な世界をゆっくりと進む魚


「魚になりたいなぁ」



ボソッとつぶやく


「それは困る」


後ろから手が回ってきて

あたしは永遠の腕の中に収まる



「俺がこうやって出来ないのは困る」



大好きな声が耳に響く




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