空色の恋
はぁ
体育館のギャラリーで男バスを見ながらため息をつく
「また見てるよ」
紫歩が隣に来て言う
「またあいつが遠くなったなぁって思ってさ」
「澄空も上手いけどあれは格別だよ」
あたしたちの目線の先にいるのは男バス1年の橘龍輝(たちばなたつき)
あたしと龍輝が出会ったのはもう10年近く前
小学2年になったばかりの時に龍輝があたしのクラスに転校してきた
家が近かったこともありそれに加えてお互いバスケをやっていたから自然と仲良くなった
でも龍輝のバスケの才能は普通じゃなくて
龍輝に負けたくなくて一生懸命バスケするのに毎回勝てない
あたしはよくある幼馴染に恋をしているってパターン
っていってもあたしなんて女に見られてないけど
「澄空なら橘くんよりいい男見つかるよ」
七海が後ろから口を挟む
「だといいけどね」
無理だろうな
こんなあたしなんか