空色の恋
「あたしみたいな人が男物の服着ても
マンガの女の子みたいにはならないだろうと思ってたのに
意外となるもんだね
可愛くはないけど」
「あたしみたいって何だよ」
思うんだけど
柊ちゃんって普通に綺麗だと思う
確かに可愛いって感じじゃない
どちらかと言えば美人の方だ
「はい
差し入れ
濡れちゃったけど」
コンビニの袋を差し出す柊ちゃん
袋を開けると入っていたのは焼きプリンとチーズケーキとスナック菓子
しかもプリンとチーズケーキはコンビニじゃない
「どっちがいい?
まあどっちもあたしの好きなものなんだけど」
そう言って柊ちゃんは笑う
この笑顔
俺だけのものに出来ねえかな
そんな考えが一瞬だけ頭をよぎる
「ねえ!どっち?」