嗚呼、愛しの姫君
王様は、更に言葉を続けられました。


「ここで皆の中から、どの者かに娘を救ってもらいたい。…娘を救う方法はただ1つ。娘をタートスの所まで連れて行き、奴に術の解除をさせる事だ。…ただし。」


王様はそうおっしゃると手の中にいらっしゃる姫君を心配そうにご覧になりました。


「娘は、今は人からエネルギーをもらわないと生き長らえないようになっておる。…つまり、常に人の肌に触れておらんといかんのだ。」
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