嗚呼、愛しの姫君
「では、タートスの居場所やその他情報についてはそこにおる大臣に聞いてくれ。」


私はおっしゃる通りに大臣様のところまで伺いました。


「シオンよ。これがタートスの住む山までの地図じゃ。…タートスは本当に恐ろしい魔術師。心して挑むが良い。」


私は地図を受け取り、次の言葉を待ちました。


「…以上じゃ。」


何と、大臣様からのお言葉はそれだけでした。

何故王様はわざわざ大臣様にバトンタッチされたのか…。
…いえ、きっと王様達には深い事情があるに違いありません。
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