嗚呼、愛しの姫君
「…本当に、申し訳ありません。失礼致します。」


私はもう一度非礼を詫びると、道具袋の中から1人用テントを取り出し、手早く組み立てました。


既に日は完全に沈んでおり、辺りには虫の声が静かに響いておりました。


―明日また夜明けが来たら出発しなければ。


私達は早々に床につきました。
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