嗚呼、愛しの姫君
「ああ、これは儂のグルメマップじゃ。」


私は、凍りつきました。


「シルティアに行く途中で旨い果実を見つけたから記しておいたんじゃよ。シルティアから戻ると無くなっておったからどこに落としたのかと思えば、シルティアに落としておったんじゃな。
…念のため他の者に横取りされんよう、どの街かは分からんように術を施しておいたんじゃが…おぬしもなかなかやるのう。」


タートスの言葉は凍った私にはあまりに遠くに聞こえていました…。
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