嗚呼、愛しの姫君
「…それにしても申し訳ございません、姫様。一度ならず二度までも姫様に助けて頂く事になろうとは…。この醜態、王様にも合わせる顔がございません。」

思えば盗賊の時といい、先程といい、本当に姫君をお守りしないとならない場面で私は何も出来ず、あろう事か逆に姫君に助けて頂く始末…。

私は、姫君のお顔をまともに見る事が出来ませんでした。


「…そんな事はありませんよ。」
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