【短】恋の季節 ゚+。boy's story。+゚
近づけば明らかにびっくりしている顔。
「…来ないんじゃ…」
「特に行くつもりもなかったんだけど。さっき連絡もらったから。」
真っ先に誘われたけれど。
君がいるって聞いたから。
君は疑問が残っているような、だけど
妙に納得したようにほほえんだりした。
「それより」
年明けいちばんに、
その表情で視界をいっぱいにしたくて
顔をぐいっと近づける。
「明けましておめでとうは?」
「あっ。明けましておめでとう」
「うん。今年もよろしく。」
…今年も。
ささいなことが、心に響いた。
今年は、いい年になりそうな気がする。
それから、俺のなかで、冬は
希望の季節になった。