【短】恋の季節 ゚+。boy's story。+゚

あの日が、あの時が、よみがえる。

〝なまえはなあに”


ははっ。


ずっと見続けていた後ろ姿に自然と口から言葉がこぼれる。

「お嬢さん、お名前は?」



案の定信じられないような顔で君が振り向く。

でも今回はくしゃみをし終わったからか、顔をしかめるようなことはなくて。
代わりに、目を潤ませていた。




「...どうしたの?」

...そんなの。

「おじいさんに挨拶...終わって、待ってた。」

君を。
< 24 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop