視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~


「だ…大輔…。今、いつの、…何時?」


「今は朝の8時だよ?香歩は、昨日事情聴取に行ったんだろ?」


「朝っっ?!」


「そうだけど?まあ、振替休日だしゆっくりしてて大丈夫だろ?」


「そう…。あ、ねえ?長田さんは?」


「ん?さっき来たみたいだから、おばさんとリビングにいるんじゃね?」


その言葉を聞いて、私はベッドから飛び出して行った。

大輔に腕を掴まれたけれど、それを振り払って。

どうしても、あの後どうなったのか、”今”がどうなっているのか知りたかったんだ…。


< 183 / 252 >

この作品をシェア

pagetop