視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~
「だ…大輔…。今、いつの、…何時?」
「今は朝の8時だよ?香歩は、昨日事情聴取に行ったんだろ?」
「朝っっ?!」
「そうだけど?まあ、振替休日だしゆっくりしてて大丈夫だろ?」
「そう…。あ、ねえ?長田さんは?」
「ん?さっき来たみたいだから、おばさんとリビングにいるんじゃね?」
その言葉を聞いて、私はベッドから飛び出して行った。
大輔に腕を掴まれたけれど、それを振り払って。
どうしても、あの後どうなったのか、”今”がどうなっているのか知りたかったんだ…。