視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~
妖しく光る凶器
---
あの後、長田さんは、
『捜査協力、ありがとうございました。以後は私共で捜査を進めますので。』
と言って、帰って行った。
もう…
長田さんとは、
会うことすらないのかもしれない…
これから私は、
どうすればいいの…?
と、どうにも出来なくなった重い気持ちを抱えながら、自室に戻って行った。
部屋に戻ると大輔が椅子に座りながら、私を心配そうに見上げた。
「話しは済んだのか?…大丈夫か?」
「……うん。」
大輔は椅子から立ち上がり、私の目の前に来て力一杯抱き締めてくれた。
私の頬には、一筋の涙がつたった…