視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~
お父さんは、お母さんの骨壺が入った箱を仏壇に移し、その前に俯いて座り込んでいた。
私は、そんなお父さんに声をかけられずに、2階の自室へと向かう。
私が居なければ、
誰も、傷付かなかったのに…
私が居なければ、
誰も死なずに…
「……ヒック…お母…さん…。」
もう…これ以上…
ここに居てはいけないんだ…
それなら、私は…っっ
私は自室に入り”手紙”を書いた。
”さよなら”を、する為に…