視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~
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大輔を、
見つけてやる見つけてやる見つけてやる
見つけてやる見つけてやる見つけてやる
見つけてやる見つけてやる見つけてやる
見つけてやる見つけてやる見つけてやる
見つけてやる見つけてやる見つけてやる
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その紙には「見つけてやる」の言葉だけが、
何回ともなく書き綴られていた。
「おじさん…この紙…。」
私がそう話しかけると、おじさんは両手を額に当てて嗚咽まじりに話し出した。
「あいつは…大輔が失踪して…壊れてたんだ。それでも、俺はあいつを支えたかった…。なのに…あいつは…っっ。」
「…松原さん。奥さんはどちらにいらっしゃるんですか?」
「…妻は。二日前に…居なくなりました。」