君と見た星
長い廊下をドタバタ走って教室へ向かっている私達。
すれ違う女子達は振り返り、
悠真とゆーくんを呼びかけている。
さすが学校の1位2位を争うほどのモテ男だなぁ。
悠真は女子みんなと仲良いし
運動できるし中々のルックス。
ゆーくんはみんなに優しいし
運動できるし勉強できるしルックスも最高。
なのに私といったら…。
運動はちょっとしかできないし馬鹿だし
至って普通の女の子。
幼なじみって色々と辛いわね。
そうこうしているうちにゆーくんが
走る足を弱めた。
「どうしたの?ゆーくん」
「ごめん先に行っててくれる?
僕ちょっと保健室に行くから」
にこっといつもの笑顔を向け手を
ひらひら振る。
「由郁また保健室かよ!
毎回授業出てないと退学なるぞ!」
「僕は勉強できるから大丈夫。
先生には適当に理由言っておいて?」
そう言うとゆーくんは
方向を変え保健室へ向かって行った。