君と見た星
そう思ったとき、架歩がやっと言葉を発した。
「えっちょ…如月って自分でご飯作ってるん?!!」
どうやら夜槙も同じ事を思っていたらしく、身を乗り出してゆーくんに近づいている。
「そ、そうだよ?あれ知らなかったっけ?」
ちょっと怖いのだろう。
少し身を引いていることが目でわかった。
「知らないよ!だって由郁の弁当美味しそうだったし、綺麗だし!」
まぁ、そうなるよね。
ゆーくんすっごい料理上手いし。
「あれぇ…?僕の家ね、母親が他界してて父子家庭なんだよ。だから僕が作ってるの」
ゆーくんのお母さんは小学生の時に他界した。
買い物の帰り道、衝突事故で。
その日は学校があって、家に帰るとお父さんから告げられたらしい。