君と見た星
急な別れだったのに、ゆーくんは私達の前で決して泣かなかった。
いや、泣けなかったのかな。
私達にとってはお兄ちゃん的な存在だったから。
そう考えていくと、ゆーくん涙を見せたことがないと思う。
まぁ、責任感が強いんだろう。
ー
私達の中にしばらく沈黙が続いた。
「な、なんかごめんなぁ。ウチそんなん察しられんねん」
シュンっとしょげている架歩。
その隣で同じ顔をしている夜槙。
そんな2人をみて、
気にしないで?大丈夫だから。
と言いながらふふっと微笑んだ。
ふと悠真を見ると目があって。
優しい、でも哀しいような笑顔を向けられた。
今も無理してるんだろうな。
多分悠真もそう思ったと思う。
だってずっと一緒にいた幼なじみだから。