君と見た星



「…大丈夫か?」


頭の上から優しい声が落とされた。


「…大丈夫デス」


ちょっと待って。頭の中整理させて。


麦茶を受け取ろうとした私。

するとサッカーボールが飛んできて、当たりそうになった。

その私を抱きしめてる先生…。



え…?



今私は抱きしめられてる…?



…先生に?





一瞬でボボボッと顔が赤くなるのが嫌なくらい分かる。




「おいこらサッカー部!!ちゃんとゴールに蹴れ馬鹿」



足元に転がっているボールを掴み、サッカー部の人に投げる先生。





すいませんッという声が耳に入る。



「んとに、あぶねーな」

ハッと笑う先生に私は一言。



「…そろそろ放してクダサイ」




「あ、わりッ!」


バッと私の後ろで組んでいた手を離す。

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