スティール




オレは若干迷っている


死の恐怖というより、退屈かそうでないか


授業に戻って休み時間になると、興味本意で何人かが、なにをしていたか聞きに来たが、「特に面白いものでもないよ」と言って話をそらした

まあ口止めはされてないが、話すようなことでもない



それから、いつもの日常の時間が通りすぎ、部活をやってるヤツは違うがそうでないヤツはようやくこの教育施設から解放されるのだ


今日も、時間をてきとうに潰して、元也の作った晩飯でも食って、テレビでも見て、寝よう





オレは料理ができないでもないが、作るのが「退屈」だから、元也に任せている


元也に任せている、で思い出した

そういえば、元也に放課後呼ばれているんだった



元也がオレを呼び出すのは決まって、校舎裏だ

特に人気があまり無いわけでも無いが、基本大勢人がいるでもない。

元也は部活を続けているため、すぐに迎えるようにこの場所を選んでいる

忘れていたため少し遅れて来たのだが、案の定、元也は腕を組んで待っていた
そして、オレが来たのに気付く

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